三池地区は中央から北は宿場町として栄えた柳川藩領、南は三池藩陣屋として栄えた三池藩領と分かれていて、それぞれにある八剣神社の山が大蛇山になったそうです。
由来は、柳川藩の大蛇が男、三池藩の大蛇が女といわれており、祭りの競演で交尾したら翌年子供の大蛇神輿が女大蛇山と一緒にやってきたそうです。やがて大蛇山は大牟田各地に広がり、今では六山と呼ばれる神の宿る大蛇山があります。
大蛇山に花を添えるのが、女神輿(おんなみこし)です。大蛇山の後ろを踊りながら進みます。(女だけで神輿を担ぐわけではありません。大蛇山の山車、女神輿の踊り、独特の太鼓打ちのお囃子は面白く、勇壮で楽しい祭りでした。
大蛇まつりのメイン会場はJR又は西鉄大牟田駅から徒歩10分の近場でした。大牟田駅に到着すると駅前では笛や太鼓のお囃子の音が鳴り始めていてすでに大蛇山のかませが始まっていました。会場になるお祭り広場は、駅前の県道を約1kmにわたって歩行者天国にし、大蛇山はその区間を練り歩きました。持参した脚立で撮影場所を確保して、腹ごしらえをして大蛇山を待ちました。「大蛇山」まつりはローカルな祭りですが、その熱気はすばらしく、太鼓やかねが鳴り響く中、法被姿の若者らは「ヨイサー、ヨイヤサー」の掛け声とともに、高さ6メートル、長さ10メートルの大蛇山を勢いよく引き回していました。  (福永攻治)
「かませ」は子どもを抱え上げて、大蛇山の大蛇の口の中に数回出し入れして、その名の通り、あたかも大蛇の歯で噛ませるようにして1年の無病息災を祈願するものです。対象になるのは、乳飲み子から幼稚園くらいまでの幼児なので、怖がって泣き出す子も出てきますが、泣いたほうが厄払いには良いとされています。 
 
大牟田大蛇まつり
大蛇山」は200年以上の歴史を持つ福岡県筑後地方を代表する夏祭りで大きな大蛇の山車(長さ10m、高さ6m)が口から火煙を吐きながら100人以上の引き手により街を練り歩く姿は勇壮で圧巻でした。1日目は市内6地区の神社から出される伝統ある六山巡行、2日目は各地区から出てくる山の一大パレードでした。この大蛇の山車は伝統技術で毎年作り変えられ、同じ山車は二つとなく、まつりが終わると山車は崩され、その一部はお守りとして持ち帰えるそうです。
又、大蛇山とは祇園のお祭りに伴う行事であり、江戸時代に大牟田市内の三池地方で始まったと言われ大蛇山は無病息災を願い江戸時代に始まったとされています。
三池地方に伝わる「ツガネと大蛇の物語」は、水神信仰が古くからあったと思われます。蛇や龍を水の神の象徴とする水神信仰、祭神を悪病よけや農業の神とする「祇園」、農業に関係するこれらの信仰が絡み合い、祇園のお祭りに大蛇が取り入れられ「大蛇山」ができたと考えられます。
平成25年度 行事日程
『大蛇山』まつり」は、福岡県大牟田市で7月の第4土曜・日曜に行われる大蛇と花火と煙が競演する祭りです。 
7月25日(土曜日) 
  • 17:00 ~ 17:30  オープニングパレード・セレモニー
  • 17:00 ~ 17:40  ちびっこ広場
  • 17:10 ~ 17:30  ちびっこ総踊り
  • 17:50 ~ 19:05  一万人の総踊り
  • 19:10 ~ 21:30  祇園六山巡行・競演・御止 
7月26日(日曜日) 
  • 16:00 ~ 17:20  炭鉱節競演会
  • 16:30 ~ 17:30  オープニングセレモニー
  • 17:00 ~ 18:00  ちびっこ大蛇・ちびっこみこし
  • 18:00 ~ 21:30  大蛇山大集合パレード 
[主催者連絡先]おおむた『大蛇山』まつり振興会(大牟田観光プラザ内) 電話:0944-52-2242
大牟田市商業観光課(大牟田市庁舎3階) 電話:0944-41-2750
 いよいよ大蛇山の集合パレードが始まり、日が傾くにつれますます熱くなります。各山車の後ろには大勢の女神輿踊り隊が続き盛り上がります。
想像以上に見事な山車が続く、大蛇の表情もそれぞれ個性がありました。
 祭り会場の大通りに現れた 大きな口をあんぐりと、カッと目をむいた大蛇の口から火を噴きます
 子どもたちが演奏する三池藩大蛇山のお囃子(はやし)。このお囃子は祗園樂(ぎおんがく)として伝えられ、現在は保存会により、小学4年~6年生の横笛、鉦(しょう)、締太鼓(しめだいこ)による伝承が行われているそうです。
大蛇山は大蛇の形をした山車で頭から尾の先まで長さは約10m、高さは約6m近くあり、山車としてはかなり大がかりな部類に入ります。
 
 
 
 大蛇山が運行するときには、大蛇の大きく裂けた口から花火と煙幕で、火と煙を吐かせます。これは山車に乗っている人間が、大蛇の頭の横から、先端に花火や煙幕をつけた棒を差し入れて演出します。この花火と煙幕には厄除けの意味があるそうです。
 大蛇山祭り1日目の土曜日に行われる祇園六山とは本宮彌劔神社・三池本町山(彌劔神社)・三池新町山(弥剣神社)・諏訪神社・第二区祇園(大牟田神社)・第三区祇園(八剣神社)から成り、神が宿る大蛇山の総称です。現在では「祇園六山」の他に商店街や公民館などの各団体が製作した大蛇も数多くありますが、「祇園六山」は特に歴史が古く、今でも伝統が守られ代々受け継がれているそうです。中でも本宮彌劔神社は大牟田祇園の中で最初に大蛇山を取り入れた神社であり、大蛇山の囃子「じゃじゃりこじゃん」の本家本元だそうです。
 いままでおとなしく動いていた「大蛇山」が、一斉に鐘・太鼓・笛の祭囃子と共に火を噴きます。
 
大蛇山もフィナーレに近づいてくると各山で花火の競演が始まります。山車の上に乗った男たちが花火を手に持って振り回す。そうすると辺り一面に火の粉が舞い散って祭りを盛り上げます。 
 「競演」は、すべての大蛇山が停車して、一斉に大量の花火と煙幕を打ち合う、この祭り最大の見せ場です。運行中も花火や煙幕をしますが、すべての山が一斉に半端な量ではない花火を消費するので、辺りは火の粉と煙に包まれて壮観の一言です。
競演のときには、見ごたえがあるように大蛇山が互いにできるだけ近付いて、顔を向き合わせたり、同じ方向を向いたり、毎年工夫が凝らされます。1回の競演の時間は5分から10分程度で2回程行われます。
大蛇山は祇園(ぎおん)の神様で、スサノオノミコトという名前です。
この神様は病気に強く、農業に大切な水などの自然の恵みにも御利益がある、とっても尊い神様だそうです。  
 
 
 
女神輿おどり隊
大蛇山の巡行を盛り上げる女踊り隊「女神輿」は山車の前後について、揃いの衣装を着てお囃子に合わせて踊るのですが、山ごとに振り付けや髪型、衣装に工夫が凝らされていて、見ていてとても楽しく魅力的です。女踊り隊の歴史は新しいのですが、いまや大蛇山と並んで祭りの立役者になっているそうです。 
 
粋な女踊り隊が、趣向を凝らした衣装で華やかに踊るこの祭りは魅了されます。、 
 
大牟田大蛇まつりの動画
 大牟田大蛇まつり祇園六山巡行 撮影2018年7月28日
 
大牟田大蛇まつり祇園六山巡行 撮影2014年7月26日 
 
 大牟田大蛇山大集合パレード 撮影2013年7月28日   録画時間5:22 
 
 大牟田大蛇まつり祇園六山巡行 撮影2012年7月28日   録画時間4:19
 
 大牟田大蛇山パレード  撮影2012年7月29日   
 
2日目の夜9時半頃にお祭り広場の行事が終わると、大蛇山はそれぞれの地区に戻っていき地域の人たちによって大蛇を解体する「山くずし」が行われます。前もって奉納するために、目、角、耳が取り外された大蛇に、子どもたちが中心になって一斉に崩しにかかりり形が無くなるまで崩された大蛇の破片は、家に持ち帰って軒先などに飾っておくと、無病息災・家内安全のお守りになるとされています。

祇園六山、各山の見所

  • ①三池新町・三池本町の競演・・・祇園祭2日目の日曜日夕方、二山の境界の道路で二山が並び競演・交尾する。
  • 第二区・第三区祇園の競演・・・祇園祭最後の夜、二山の境界の道路(大正町2丁目周辺)で二山の最終競演が行われて  いる。競演が終わると各山は各神社に戻り山崩し奉納が行われる。
  • 本宮彌劔神社・諏訪神社の競演・・祇園祭最後の夜、二山の境界付近ですれ違い競演がされる花火の競演は見もの
  •  です。競演後、本宮山は神社に戻り宵山(巡行)が行われ山崩しが行われます。
  •  諏訪神社は、神社に戻り神社前で花火の演出があり山崩しが行われるそうです。