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1月3日筥崎宮でさわると幸運が訪れるとされる木製の玉を奪い合いながら神前に運ぶ伝統神事「玉取祭(玉せせり)」の写真撮影に出かけました。小雨の中、締め込み姿の競り子たちが、大勢の初詣客が見守る中で勢い水を浴びながら、激しく玉を奪い合い、熱気に包まれた勇壮な祭りでした。
この玉取祭は約500年前の室町時代に始まったと伝えられる神事で、地域ごとに「陸(おか)組」と「浜組」に分かれた競り子たちが、直径28センチ、重さ8キロの「陽の玉」を奪い合い、玉を神官に渡したのが陸組ならその年は豊作、浜組なら大漁といわれ今年は陸組が手渡しました。
午後1時から始まった「玉洗い式」で玉を清め、本殿北側の玉取恵比須神社で玉せせりが始まり、競り子たちは、勢い水を浴びながら玉を奪い合い、約250メートル離れた本殿へ向かい、楼門下に待つ神職に手渡され、陰陽の2つの玉は再び揃って神前に納まり、無事勇壮なお祭りが終わりました。(福永攻治)

 
13時より玉洗式から祭はスタートします
陰陽一対の珠宝
絵馬殿の玉洗いの儀
この後、2つの玉は近くの「玉取恵比寿神社」に運ばれました
玉取恵比寿神社での祭典を終えた神職の方たちが筥崎宮に帰ってこられた様子
筥崎宮花庭園の冬ボタン

大人たちの玉せせり

玉取恵比寿神社での祭典を終えて、子供の競り子たちに渡された玉が途中で、大人の競り子たちに渡され玉は、いよいよ筥崎宮の境内に入ってきました。競り子たちは、オイサー、オイサーと声をあげ、騎馬を交代しながら競り合い、玉を奪い合いながら進んでいきました。
 

小雨の中、一ノ鳥居をくぐって境内に入った競り子たちの玉取り争奪戦は、一段と白熱してきました。

この玉を頭上にかざすとその年の幸運が舞い込むとされるため、男衆は競って玉を頭上にかざし、成功した人は担ぎ手になったりして次の男衆にチャンスを譲ります。こうやって男衆が次々に代わりながら玉を奪っていきます。

勢い水をかける!

男たちの真剣な玉せせりも終盤に入り、ゴールの楼門のそばで陸組と浜組の最後の攻防戦が繰り広げられました。

これの楼門の扉から神官に宝珠を納めます。(左側に神官が見えます)

玉を奪い合った結果、今年は陸組(おかぐみ)が神官に宝珠を手渡し、陰陽二つの宝珠がめでたくそろったところで祭りが終わった。陸組が勝ったので、今年は五穀豊穣だそうです。
小雨の中、多くの初詣客の前で行われた玉せせりは、午後2時半ころ無事に終了。1時間半に及ぶ勇壮な神事が終わり、競り子たちが退場すると筥崎宮はいつもの正月風景にもどりました。